ソチ・オリンピックが開幕しました。正直テロが起きないことを祈ってます。
前半を終え、今回は種目ごとに金・銀・銅の国が偏っている傾向が見られますね。
まずはモーグル女子。カナダが圧勝でした。カナダコーチ陣の採点のトレンド「読み」は素晴らしかった。
正直、上村のカービングターンは女子では世界一なんですが(それだけ筋力は凄いし、ハンナ・カーニーのターン能力も凄まじいですが)。この種目、やはり採点競技なんですね。採点のトレンドはスピード重視のカービングターンではなく、今大会はどれだけ接地面にスキー板をつけられるか「美しさ!?」重視のスライドターンだったんですね。だから上村のポイントが伸び悩むのもわかる。男子もその傾向が出ていましたね。もちろん男子はカービングターンで25秒台で降りてきますのでそれなりの加点にはなっていました。上村がもし25秒台で降りてきたらそれは点数の上積みは十分あったと思います。(女子なので無理でしょうが)4年前なら違った結果になっていたと思います。カービングとスライド、難易度はカービングのほうが上のはずなのでフィギュアのように加点するほうがわかりやすいと思うのは素人考えなんでしょうかね。でも上村はよくがんばったと思います。第一性格が良すぎるんで。心からお疲れ様でした。
男子スピートスケート。この種目はオランダが独占。加藤・長島ともやはり今シーズンのデキが物語っていたと思います。WCで表彰台常連でないと厳しいですね。オランダのメンタルは凄かった。
男子ハーフパイプ。これは日本が奪取。平野歩夢のリップtoリップなど基本的技術が素晴らしい。飛んだところに正確に降りて来られる技術はやはり採点競技、素晴らしいですね。体幹、平野は幼少のころからの鍛錬だと思いますが、見ていて本当に美しい。体操もそうですが、「美しい」という日本の伝統が採点競技では非常に重要だと思います。この「美しい」正確な着地は平野とSホワイトだけでしたね。
そして男子フィギュア。羽生の4回転の軸の美しさは他を圧倒しますね。この軸のブレのなさなら5回転も夢ではないのではと思うぐらいです。コーチのブライアン・オーサーは手離さないほうがよいと思いますね。彼はその飛び方も勝ち方も知ってますね。いわばポイント(リスク)マネージメントができるということです。4年後を見据えて、たとえコーチ候補がプルシェンコでもです。SPの曲はゲイリー・ムーアだったんですね。レスポールの音だとははすぐにわかったのですが、心に響きますね!ゲイリーも草葉の陰から喜んでいることでしょう!くれぐれも飲み過ぎには注意!
スキージャンプ。葛西のあくなき探求心。風洞実験など、ここ2・3年の科学的検証もよい方向に繋がったと思います。こういうノウハウはぜひITで蓄積・活用してほしい。非常に大切なことだと思います。今後はもっとITを駆使して科学的見地から技術を磨いてほしいですね。例えば飛び出しのタイミングの適正化などはITで十分補えるんではないかと。いまやテニスラケットですらジャイロがついて科学的分析が「個人」でできる時代なのですから。
まあこの辺は十数年来、野球のバットにぜひ着けて欲しいと願っている一人なのですが。。。スイングスピードと打点ぐらいはすぐにでもできる気がするのですがね。
カーリング女子。手厳しいことを言えば、小野寺は続けて使わないほうがよかった。小野寺は途中から自分の不甲斐なさなのかチームの輪に入れなくなっていましたね。これがそのまま今の勝敗になってます。個人の出たいという温情より、短期決戦だけに冷静(非情)に結果、出来を重視し英断して欲しかった。
と、まあ採点競技が多い冬季五輪ですが、見た目でも体操から受け継がれる日本伝統の「美しさ」が非常に重要だということですね。これは4年後も変わらないと思います。「美しい」=「無駄がない」のですから。